uco Earp notes

ワイノナ・アープ Podcast「Tales of the Black Badge」キャストインタビュー拙訳 blog for Earpers and LGBTQ+ people

Wynonna Earp Podcast Tim Rozon インタビュー拙訳

『ワイノナ・アープ(Wynonna Earp)』Podcast:「Tales of the Black Badge

ドク・ホリデイ役 ティム・ロゾン(Tim Rozon)インタビュー回(71回)拙訳

(全体を通して意訳を含みますネタバレあり。)

 

ホスト:ケヴィン・バチェルダーボニ―・フェラー

ゲスト:ティム・ロゾン

 

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(日本からは Wynonna Earp | Netflix でシーズン1&2が見られます。) 

 

ボニー (B):ティムにはS1でも2回インタビューさせてもらって、今回もS2での展開やティム自身について話してもらったわ。彼は出演者だけど、なにより私たちと同じ『ワイノナ・アープ』のファンなのよね。

ケヴィン (K):その通り。だから、ティムが話し始めると僕たちはただ聞き入ってしまうわけ(笑) それではティムのインタビューをお楽しみください。

 

B:S1からかなり色々なことがドックの身に起きたわ。まず、ハットをなくしたでしょ。ショーティーズを買ったでしょ。色々あったわね。

ティム (T):それはどういう順位?(笑)

B:どうかしらね!(笑) 前回は、原作者のボー・スミスとコミックに取り組んでて、一緒にインタビューした時だった。

T:そうだね。っていうかちょうど今、彼からメールが来たよ。このポッドキャストを終えたら、彼が送ってきた最終版の「ワイノナ・アープ」をチェックして編集に送る予定。それで「ワイノナ・アープ シーズンゼロ」(コミック)が完成!

K:その話をしていた時は本当に嬉しそうだったよね。

T:S1では番組に携われて、ドック・ホリデイを演じられるだけでも信じられない体験だったのに、さらにボー・スミスと一緒に描かないかって誘われた時は、ただの概略とPRのためだけで、名前を載せてくれる程度だろうと思ってたら、実際にコミックに関われて、コラボできるなんてね。ボーは素晴らしい人だし、良い友達になれたし、いいパートナー関係を築けているよ。彼の考える具体的な方向性を話してくれたりして最初から全力で関わっている。

B:コミックと言えばコミコンには2回目の参加だったのよね?初回と比べて2回目の感想は?

T:うーん、ある意味、すべてかな。ずっと参加するのが夢だったから前回は信じられなくて、とにかく嬉しかった。今年は楽しむことができたよ。参加できるとは思ってなかった夢のような場所に戻ってきたような感覚でもある。フロアを歩いていて憧れの人に話しかけられた時は意味が分からなかったね。あとは知ってるファンに会えたこと。Docstache(訳注:ドック・ホリデイのファンアカの人)に会ったんだよ。あれは一大事だった。今回はEarper(「ワイノナ・アープ」ファン総称)の規模も大きくなってて、家族に会えた感じだったよ。今回のコミコンでよかったことは2つ。1つはメディアもいたけどファンとのパーティ(訳注:meetup?)。もう1つはケヴィン主催の。ライブツイート。ファンも交えて一緒にライブツイートしたのは、家族イベントみたいだったよ。あの夜は不思議で最高な体験だった。放送をみんなで見ながらエミリーはコメントしたり、ツイートしたりして、Dochstacheが僕の隣で僕のヒゲについてツイートしていたり、本当に特別な体験だったよ。

K:あなた自身、コミコンが大好きで、ワイノナ・アープのファンでもあるから、それを知った上で色々と満喫している様子が見られてとてもクールだったよ。

T:そうそう。それとヴァルン(・サランガ、ジェレミー役)がコミコン初体験で会場のエレベーターにさえ興奮してて、面白かったね。(笑)

K:ヴァルンといえば、S2からの登場でジェレミーとドックの関係性について聞きたいと思っていたんだよ。ジェレミーはドックのファンで、その辺り、どうなの?
T:これからの放送分なんだけど、ジェレミーのヒーロー的場面があって、その直後にドックがハットをジェレミーの頭に被せるシーンがあるんだけど。その時に「ヒーローだ」って言うんだ。それを今、思い出したよ。彼はS1のウェイバリー的な立ち位置だと思っている。無邪気な感じがあるでしょ。S2のウェイバリーは無邪気さがあまりないから。もちろんそれは多くの困難と向き合ったゆえにタフに成長せざるをえなかった結果だけどね。

B:ジェレミーはとても楽しいキャラで番組にとっていい変化だと思うわ。それともう1人、ロジータも登場したわね。ドックとロジータの関係性も、見ていてとても面白いわ。ダイナミックな関係性だし。

T:タマラ(・ドゥアーティ、ロジータ役)もそうだね。実は説明に困るんだよね、ドックのロジータへの気持ちとワイノナへの気持ちを、何がどう違うのか、理解しようとしていたから。このシンプルではない関係はすごくいいと思う。欠点のあるキャラ同士が惹かれあうっていう。S1で見られたワイノナとの関係性がS2でもロジータとの間にある。お互いに心に傷を負った完ぺきではない人間として。で、タマラ自身はね、最高だよ。どうやってキャスティングしてるのか知らないけど、ゲストキャラも含めて、みんなやりやすい人ばかりで。タマラも例にもれず、いつも朗らかで機嫌が良くて、楽しく仕事ができる人。ヴァルンも同じだよ。共演者とはカメラが回っていてもいなくても仲良くやれている。他のゲストキャラもそうだよ。彼らって、良い役者でもあり、なによりいい人たちだから、一緒にいることはかなり多い。

B:そういえば、ウィドウ(S2の悪役)の片方を演じているダニ(・カインド)とはすばらしい競演をしているわね。あのシーンの撮影はどんな感じだった?

T:あれは最高にクレイジーなシーンの1つだった。監督はパオロ・バーズマン(Paolo Barzman)。彼はアーティスト派だから色々と考えさせるタイプの監督でね。実は、ダニとはそんなに一緒に演技していなかったんだよね。(ストーリーで)攻撃されて動けない演技はあったけど。あとは他のアクションシーンもあったけど、いわゆる一緒のシーンで演技はほとんどなかった。オフではよく遊んでたけど。
彼女はあのドレスを着て、そこらじゅう移動するわけ。それで、(狭い場所で)ドレスの裾を踏まないようにと思って「脚動かすよ」って言ったんだ。そしたら彼女はこう言った。「顔面パンチするわよ。やさしくしなくていいわよ、世界最凶のウィドウでこれからみんなを殺ってやるってんだから!」それが励ましの言葉になって、お互いに全力でクレイジーな演技が出来たわけ。

K:火花が散るくらい最高だったよ。

T:よかった!でも(番組放送前の)試写ではなくて、ライブで見たからなー。

K:そういえば、S2プレミアの時にみんなエミリーの家で上映会した時にWhisky&Donuts Hangoutに顔を出してくれたけど、エピソードをよく理解したいからTVで見るって早く帰ったんでしょ?それってファンとしてはすごく嬉しい番組への愛だよ。

T:そうだよ。あのね、番組を見ながらライブツイートと番組を見るっていうのは、全く違うことだから。ライブツイートも、もちろん、最高だから誤解しないでほしいんだけど。ええとね、まずはこれ。メラニー・スクロファーノのライブツイートの上手さは尋常じゃない。まるで準備してたみたいに最強ツイートだらけだろ。あんなのについていけるわけないじゃないか。今年のメラニー・スクロファーノ・ツイートには勝てない。だからそんな最強チームと競ったり、他の人とツイートしていたら、見逃しちゃう。『ワイノナ・アープ』はよく出来た番組だよ。すごくいい番組だから、何度でも、むしろ見る必要があるくらい。各回とも3回ずつ。1回目はライブツイートしながらアクションシーンとか、ざっとしか覚えていない。2回目は話の内容がわりと分かる。そして3回目にしてやっと細部にも目が行くようになり、色々と分かっていると次回を読み解くヒントになる。「あれがあーだったのはこーいうことだったか」って具合に。これは注意して見ていないと見逃すことが多い番組だからね。『ワイノナ・アープ』ではすべて計算されて作られているから、偶然はないんだよ。全部意味がある。

K:そうそう。だからファンは見直し(rewatch)でご褒美がもらえる。ただの些細な出番じゃなくて、後々に関係してくるからね。

T:ただ、今シーズンの『ワイノナ』では、驚きの(各回の)エンディングに必要な心構えをCM(に入る)ごとにしなきゃいけない気がするけど(笑) 最初のCMで「いま何がどうなったの?!」となり、その後のCMでも「えぇぇぇ?!?」、からの、その後にまた「なんd!”#”$%&?!」。そしてまた1週間待たなきゃならない。今シーズンはノンストップだね。

B:私もそう思う。私のツイッターTLもそんな感じだった(笑)

(中略)

T:読み合わせした時にさ、エミリーに「ドックの扱いについてはどう?大丈夫かな?」と聞かれたんだ。どうって、どういう意味?、と聞き返すと「この展開は意地悪すぎかしら?」と言うんだ。第一に、製作総指揮者にキャラの扱いについて意見を求められるほど大切にされてることに驚いたし、第二に、全然大丈夫だった。今のドックのワイノナへの気持ちが見てとれたから。彼女がどういう存在なのかがはっきりしたでしょ。そんなことはあったよ。意味分かるかな。

B:分かる分かる。それってシーズン1&2を通してエミリーがやってることよね。善と悪のあいまいさを描いている。いい人だと思ってた人がそうとは限らなかったり、見た通りの人ではなかったり、悪としてカテゴリーは判別はできても人柄を知るほど善人じゃないかと思えてきたりする。あれは人の存在感を登場させずに描いたすばらしいエピソードだった。

T:僕は自分が出ていないエピソードにこそ僕のキャラの描写があると思っていて、ドックが登場しなくても他のキャラ同士の会話やストーリー展開から読み取れるものがたくさんあったりする。

(中略)

B:ところであのエピソードでの展開はどうなの?(笑)エミリーがまたやった!感が(笑)(訳注:表現を変えたりして伏せていますがシーズン後半のPodcastなのでネタバレ多いです。ぶった切りですがご容赦ください。)

T:僕は番組をよくするためなら何があっても躊躇いはないよ。ある時、エミリーが「そこまで言うならほんとにやるわよ!」とか言うから、「やるならやれよ!」なんて応戦してたら、あのエピソードの読み合わせの時に、まじかよ・・って顔を上げて最初に目があったのがエミリー。「やってもいいって言ったわよねー!(笑)」って感じの目!(笑) 

(中略)

K:メラニーとのキッチンでのシーンについてだけど、涙なくしては見られなかったよ。すばらしかった。

T:どうもありがとう。今年、メラニーと共演できたことは最高の経験だった。これからもこんな経験はそうそうないかも。僕は「役者」じゃない(ぽくない)しそれほど演技について考えないから、メラニーほどのアクターと演技して、キャラの境遇を一緒に乗り越えるっていう体験から刺激(inspired)を受けずにはいられなかったよ。友人であり、共演者であり、シーンパートナーであり、ほぼ間違いなく大好きな相手。そんなメルとの仕事はすばらしい体験だったし、この先そうそうないと思う。メラニーにとっては今年は本当に大変だったと思うよ。でも僕にはすごくよかった。だから・・もしまたやれるというのなら・・・?(笑)

B&K:あはは(笑) あ、うちらは何も言ってないよ。何も言ってないから、そこ、覚えておいて(笑)

T:他の人にとっても大変だったと思うけどね?(笑) いやでも、メルは本当に良いアクターだよ。彼女は必ず準備ができている。だから、こちらも準備ができていないと大変。アクションの声がかかったら、色々(演技的に)投げてくるから、応じられるようにきちんと演技しないと、良い芝居を逃すことになる。彼女はすばらしいパートナーだよ。特別な経験だったし、刺激的。僕には彼女のやってることをマネできないね。

B:今年の撮影は、実際に妊娠してたメルが相手だったからやりやすかったって言ってたわね。(訳注:妊娠はネタバレの1つで肝ではありますが損ねないと思うため独断で伏せません)

T:その通りだよ。メルがリアルに妊娠してたからこそ色んなことに自然とより感動できて、刺激も受けた。演技に関して一番大事で、注意していることは、真実味を持たせること。でしょ?だからシーンも極めてリアルだったし、メルの8ヵ月のお腹に手を当てれば、もちろん赤ちゃんが蹴るのを感じられた。それは台本では書けない美しさだよ。

K:そうだね。その話もポッドキャストでしたよ。これから見直す時は、ぜひ音量を下げて表情に注目してほしい。ティムのそういうドックの役作りや、演じることに対する姿勢もファンにとってはありがたいことだよ。

T:ありがとう、好きなことをやり続けるよ(笑)

K:感動的なことといえば、インタビューしている今日はドックホリデイの誕生日なんだよね。

T:ほんとだよ。クレイジーだよ!(笑)

B:Docstacheからの質問なんだけど、「ドック本人に質問できるとしたら何を聞く?」

T:えーっ、それ知ってたら歯医者にまつわる質問を考えておいたのに!(笑) 彼は歯科医だからね!うーん、良い質問だな。じゃあ、「自分を演じられてることをどう思う?」

K:いくつか他にもファンからの質問があるんだけど、「『ワイノナ・アープ』以外のコミックの世界に住めるとしたら、どれがいいですか?」

T:おー。僕のことを知っている人はシルバーサーファーオタクだって知ってるけど・・どうかなー。アーチーかな。Netflixのはまだ見ていないけど、『Riverdale』はどうなってるのかな?知ってる?

B:あー、私、ワイノナファンだから、ワイノナ・アープしか見てない。(笑)

K:(笑)

B:色々と面白いのがあったから選ばなきゃいけなかったんだけど、私のお気に入りはツイッターからのこの質問。「撮影の待ち時間中は何をしてますか?」

T:僕はどこでも寝られる体質なんだよね。出演者の椅子でも、BBDオフィスでも、自分のトレイラーに戻っても。寝れる。寝てる。読書か、セリフを覚えるか、寝てる。

K:別の質問。「ドック以外で有名人や有名キャラを演じるとしたら誰ですか?」

T:僕は昔からシャーロック・ホームズのファンなんだ。それか昔ながらの探偵。

B:「放送済みのエピソードの中で一番衝撃的だったシーンは?ドック以外でも構いません。」

T:どれもショックだよ。お気に入りのシーンはあれだね。読んですぐにドミニクに連絡したくらいの。あのシーンのセリフは本当に美しかった。あれが「ワイノナ・アープ」そのものだから。最終的に、僕がこの番組で一番好きなのはアープ姉妹の姉妹愛。姉妹の絆がすばらしい。だから、あれを読んだ瞬間の衝撃はすごかった。崩れ落ちたよ。

B:あのセリフは「今週のベストセリフ」にもなったくらいだからね!Earperの反応もよかった。

T:Earperについては心配ないよ。僕がEarperだから。僕が良いと思ったものはだいたい他の人にも好評みたいだし。

B:あなた相手にはヒゲについても聞かないといけないと思うんだけど(笑)、ヒゲのお手入れについていいアドバイスはある?

T:ああ、ガンターって言うメイクアップアーティストだよ。(笑) 僕は触らない。4ヶ月伸ばしてるだけ。伸ばす決意はいるけど(笑)ヒゲが嫌だってことじゃないよ、全然。

K:改めてインタビューさせてくれてありがとう。

T:いつでも呼んで。

B:そんなこと言ったら本当に毎週呼ぶから気をつけて!(笑)

 
終わり

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