uco Earp notes

ワイノナ・アープ Podcast「Tales of the Black Badge」キャストインタビュー拙訳 blog for Earpers and LGBTQ+ people

ClexaCon2018 パネルメモと写真

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ClexaCon2018に行ってきました。
今回はゲストである女優さんたちと写真も撮り、規模も体感では4倍くらい大きく感じたので(待機列もその分長く)、余計にパネルにはあまり行けないことを覚悟していましたが、ほぼ全て途中からの参加です。もっと聞きたかったし他のも行きたかった・・・。
メインのパネルは運営がYouTube公式チャンネルに上げているので見られます。
ありがたい!LGBTQアクトレスパネルやWayHaughtパネル、Hollsteinパネルほか、見たい方はチャンネルへどうぞ。WayHaughtパネルでは、ドミニクがヴァルン(ジェレミー)とインド旅行中にLGBTパーティを見つけて参加した時の話や、キャットがいかに番組がfandomとソーシャルメディアのおかげで存続しているかなど話しています(後述*)。余裕があったら起こします。
今回もメモだけです。
 

Responsibility of media makers(メディアメイカーの責任)パネル

途中から参加

  • ゲイを当たり前に描くことで視聴者を通して社会に良い影響を与えられる
  • 人種を基準にステレオタイプを描くのではなく、具体的に、例えば「アニッサ」(DCコミック『ブラックライトニング』原題:Black Lightning)のキャラ。力に目覚めるスーパーヒーロー、レズビアン。)を、個人の話を描くとより多くのオーディエンスに届く 
  • 1エピソードで7人のクィアキャラが出てきた『ジェーン ザ バージン』(原題:Jane the virgin)。1ゲイ・1エピソードにこだわる必要ある?ないよね。

  
 

Wynonna Earpパネル

(動画はこちら
 
追記予定
 
One Day At A Time(『ワンデイ -家族のうた-』)パネル
(動画はこちら動画で見なおしたら長くなりました・・
  • まず、シットコムを作れるマイク・ロイスに、メディアにおけるラティーノのレプリゼンテーションが少ないから、オリジナルのワンデイを基に作りたいと声がかかった。次にマイクから別の(ラティーノの)プロデューサーであるグロリア・ケレットに繋がった
  • イザベラはフロリダから越してきたばかりの時に演技コーチからエレナ役のオーディションを勧められた。若手だと元気いっぱいチアリーダー役が珍しくないから「エレナは見た目に無頓着だからメイクをしてこないこと」という特徴がいまでも印象に残っている 
  • ちょうどシーズン1を書いている時にマイクの娘さんがカムアウトしたため「そうか、そしたら題材をもらうことになるね?」という話を当時した(会場笑)
  • 撮影前にイザベラとご両親にエレナのセクシュアリティについて話す機会を設けたところ、みんな歓迎してくれ、イザベラもきちんとやりたいと真摯に取り組んでくれた。というのはプロデューサー側のコメントで、当のイザベラは自身のセクシュアリティに関わらず家族は受け入れてくれるし、恵まれた環境にいるから、当初は「アクティビスト」であるエレナを演じるのは割と普通なこと(not a big deal)だったので、気に揉んでいたプロデューサーたちとの差を興味深く感じていた
  • ノンバイナリー(nb)キャラの登場について:娘さんを寮に連れて行ったマイクが見た部屋のドアに貼ってあったのが「代名詞のチャート」。圧倒された。そこにはアイデンティティについて大量に書いてあり、知らないことばかり。好奇心をあおられた。娘さんには2人nbの友達がいて、彼らの話をしていたときにはどちらの「they(nbの代名詞)」のことかわからなくて聞き返していたら怒られた(笑)
  •  イザベラはセクシュアリティの話題に敏感な世代ではあるけど、今までそこまで意識していなかったから、吸収は早いけど一緒に学んでいってる。誰でも最初から分かっている人はいない。番組を通じてそれを伝えていく過程に関われてうれしい。(あの紹介シーン)
  • シドとエレナの関係は「パートナー」、「大事な人」、それとも「彼女」なのかよく話し合った。関連して、個々のアイデンティティの違いへの対応として、自分の代名詞(she、he、they)を先に告げたり、分からなければ確認するといいというアドバイス 
  • PTSDやうつの描写について:アメリカで移民だと自分のメンタルヘルスが二の次になってしまうから(きちんと対処されるべき基本的なことだから本末転倒なんだけど)、メンタルヘルスについて若い世代に正しく教えることはとても大事だった(グロリア「ツイッターでは多くの人と繋がって助け合いもできるね」)。
  • 親世代がメンタルヘルスを「そんなの大したことない」というのは話す機会がなかったから。イザベラもコロンビアで育ったからアメリカで何気なくそんな会話が家族とできるのが不思議に感じる。

モデレーター「今、放送中のラティーノが出ている番組で好きなのは?」(訳注:はっきり聞こえないので推測)

イザベラ: 「ジェーン ザ バージン」(自身がホワイトパッシング(白人に見えるため白人の扱いを受けるPOC(有色人種))を受けていると番組を見て最近やっとわかったイザベラ!)

グロリア:「ブルックリン・ナイン-ナイン」ラティーノが2人出ているし面白いから。

マイク:「マイ・ブロック」を見始めた。

QAタイム

  • ホワイトパッシングについてシーズン3でもっと見たい。「『ジェーン ザ ヴァージン』前にラティーノキャラを演じた女優はどれも白人(レイチェルやマギーなど)だった。白人に見えて白人の様に話すラティーノについて12年前に書き始めてたので、このタイミングで盛り込んだ。」(グロリア)

  • シドがエレナにプロムに誘うあの曲はオーディションの一部だった(!)
  • さまざまな社会問題を流れに沿って13話でまとめているから、一気には扱えない。アメリカで珍しくはない一家族の話だから、番組が進む中で視聴者の間で話題になることは大歓迎
  • エレナが徐々に家族にカムアウトしていき、全員が違うリアクションだったのは?「まず、娘にカムアウトされたマイクが真摯に向き合ってきちんと描こうとする(do this right)姿勢がすばらしかった。レプリゼンテーションのこともあるし、カムアウトがうまくいかなかった人も「たいしたことなかった!」人もいるからそれぞれ描きたかった。(ペネロピのリアクションはゲイの女性ライターが書いたもの。彼女は父親にカムアウトした翌週、その父にカムアウトされたそう。色々あるわけよ。)
  • アクセントが強く残っているキャラを登場させてほしい
  •  アレックスの野球の試合のシーン(家族が全力で応援シーン)はプエルトリコそのもの!(byプエルトリコ出身のファン)

  • 視聴者からLGBTQ・ラティーノにまつわるリアクションは?「番組のおかげで子供と話をするきっかけができたとか、年配の人からエレナは昔の自分!とか言ってもらえるのは脚本チームのおかげで、エレナの顔として視聴者から経験談を聞けるのは本当に嬉しいし、素晴らしいと思う。否定的な(ありえない)コメントは全体のごくわずかで、番組は大好評、賛同の声が圧倒的」(イザベラ)
  • リタ・モレノの出演経緯(『ウエスト・サイド物語』のアニタ):あるファンドレイザーで別のプロデューサーが誘った(「番組作るんだけど出演しません?」「Yes! .......ってどんな内容?」)。そしてリタの人気は健在!!

 

Hollsteinパネル

 (動画はこちら

追記予定

 

It takes a village: Allies in the media(皆で協力する:メディアの中のアライたち)パネル

途中から参加
  • 番組はパワーであり、社会に影響力があるから気を配らなきゃいけない
  • 一歩ずつ進んでいく(baby steps)で良い。それを続けていくこと
  • ソーシャルメディアの力を活かす。ジャーナリスト、プロデューサーがLGBTQ作品などに関して、よりうまく関わっていくには、Instagramでもいいから支援すること。声を広げることが大事。
  • アライのパワーは必要なのか?:伝えるためのプラットフォームを得るためには必要。(by『カーミラCarmilla)』シリーズのプロデューサー)
  • 当事者のストーリーを当事者が伝えられるよう支援することと、非当事者が作ったストーリーを支援することは別物。非当事者視点のストーリーを伝えるなら、他の人でも構わないはず、私たちは必要ない(「You don't need us to tell your story」)。 
  • アデル、ブルーは熱い色」はヘテロ目線でshitty(酷評)
  • 当事者の立場で感じてみると、アライはもっと意識転換できるかも?
  • アライとして、いつ話すか、一歩引くか(step down)、関わるか、黙る(代弁しない)かを知ることが大事。あなたがどんなに親切でNiceでやさしい人かどうかは関係ない。そして(力になりたいと思うなら)当事者と対話(Conversation)してみるのもいいかもしれない。 

 

Wynonna Earp fanパネル

(音源はこちら

  • この番組には一人ひとりに居場所があり、オープンで、新規ファンなども快く歓迎してくれる空間がある(むしろ番組のためにもファンは常に増えている方が良い) 

  • キャットによれば『ワイノナ・アープ』シーズン3が製作できているのはソーシャルメディアの存在があり、ファンのツイートなどで(視聴率以外に)影響力があったからとのこと 。(*予告や舞台裏動画担当のアリソン・ベイカーさんによると去年の「#WynonnaEarp」で10億ものユニークユーザーインタラクションがあったとのこと。WayHaughtパネルでの発言)

  • ケヴィンとボニ―とブリジットはポッドキャストなどさまざまやってくれているが、それは彼らが代表だとかまとめ役ということではなく、Earperファミリーの一員として共有しているにすぎない。Earperは誰が一番でもなく皆が平等、ということ

  • 「In Emily We Trust 」(アメリカ国家標語のIn God We Trustもじったもの)のもと、『ワイノナ・アープ』とそのファンである(新・旧・これからの)Earperのインクルーシブな場所である 

  • ワイノナ・アープはまだ2シーズンしかないのに(3を撮影中)、各地でEarper Meetupとしてファン同士のオフ会をやったり、EarperCon(『ワイノナ・アープ』に特化したイベント)自体も、今のところ主に北米でこれから4つも開催予定(後述**)

このほかには『Tales of the Black Badge』 Liveで生録音のパネルもあったので行きました。(パネルでなんて、ケヴィンとボニ―が一番驚いていました(笑))

 
各パネルでの印象は去年とさほど変わりませんが、番組で扱う理由がLGBTQというコンテンツだからではなく「このキャラはたまたまゲイ(・レズビアン・トランス・ノンバイナリー・ラティンクスなど)」の人として描く、というコメントが割とありました。(機内で見た『Battle of the Sexes(バトル・オブ・ザ・セクシーズ)』(7月公開)でビリー・ジーンが言う「テニス選手で女ってだけ(I'm a tennis player who happens to be a woman)」を思い出した。)
 
あまりに小パネルに行けず悔しい分、敬愛するエミリー・アンドラスに会ったり、やりたかったことはほぼ達成。全体的には、『ブラックライトニング』『ワンデイ』『ブルックリン・ナイン-ナイン』(いずれもNetflixで視聴可)などのおかげでPOCのゲストや参加者も増えていましたし、回を重ねるごとにさらに多様になっていくんでしょう。それでも、まだまだな感じはしましたが。(去年言われるまで私も意識していませんでした)
やっぱり、すっごくgay weekendで、やっぱりとても安心して居られる天国のような空間。(規模が大きくなった分、色々ありましたけどそれはそれ。)あの空間に戻りたい・・!
 
会場での写真はこちら(何か表示がおかしかったらご連絡いただけると助かります・・)
 
  
**今後開催される予定のEarperCon

また、今度スペインで開催されるLOVE Fan Festには、『ワイノナ・アープ』からWayHaughtとメラニーの参加、『カーミラ』からはHollsteinの参加が決定しています。 

 

WayHaughtパネルで例のウェイバリー・チアダンスを披露したMiniWaveさんの動画も貼っておきます(笑)すごいー。

 

余談ですが、この機会に『Love, Simon』(グレッグ・バーランティ監督作品)を見てきました。(日本公開してほしいけど、するか分からないので。してもしなくてもブルーレイ買いますけど)

タオル持って行って良かった・・・・。

本編中もですが、映画館を出てからも余韻でずっと泣いてました(笑)

作ってくれてありがとうと言いたい。ジェニファー・ガーナー含め、関係者全員にハグしたいくらいです。「教師をしている人がDVDを授業で見せたらいいと思う」というツイートを見かけましたが、その通りだと思います。誰が見てもおそらく分かりやすいし、安心して見られます。日本でもなんとか公開してほしいです。

 

Wynonna Earp season2の見どころ聞きどころ?

Wynonna Earp シーズン2を完走後、個人的によりよく補足したい&好きなところをとりあえず分かる範囲でメモ。他にもあるはず。

 

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<206>

【"I'm all in."】

ワイノナから妊娠を告げられたドクは特にコメントせず、その場から逃げるように出て行ったその後、彼が出した答えは、"I'm all in."と紙に書かれてワイノナに届けられた。

ふと気になって、ここの中国語の字幕を見たら、感激しました。

"我全力支持你" すごく愛を感じる・・。そりゃ、ワイノナも感涙。

 

<207>

【ジェレミー、ドルスとの張り込みにて】

ドルス:このウィドーの布(ドレスの切れ端)を分析して、それで奴らを見つける。

ジェレミー:天才だね。『リゾーリ&アイルズ』みたいだ。(You're like Rizzoli and Isles combined lol

ドルス:(何言ってんだ)

ジェレミー:黙る

 

色々ドラマネタぶっこんでくるジェレミー/エミリー。
ドクが大昔の保安官のゴーストに詰め寄られるエピソードでは「Who you gonna call? Nobody!」(ゴーストバスターズ)もありました。

 

<210>

【シェイとニコールの出会い】

ウェイバリー:出会いはどこで?

シェイ:ロッククライミングで。ベガスに近かった。
ウェイバリー:oh(へえ)・・・Oooh (あーそういうこと)

シェイ:ライブで興奮してカジノに勝ったから。(Britney Live and a big win at slot machines will do that to you.)

 

クィア女性カップルがブリトニー・スピアーズのライブで興奮して勢いで結婚してました。(注:ラスベガスでは簡単に結婚式できる)

 

<211>(別名WayHaught回)

【別次元でもウェイバリーにべた惚れニコール】

ウェイバリー:えっ私の誕生日知ってるの?

ニコール:まあね (Well I guess I do)


幼いころから家族に祝われず今もワイノナも覚えていないっぽいウェイバリーの誕生日をニコールが知ってたという、さすがWayHaught。

 

 【WayHaught Is Endgame. 惹かれあう運命なんです。】

ウェイバリー:(結婚指輪、)ステキね。シンプルで。

ニコール:結婚はそう(シンプル)でもない(The one thing that marriage is not.) ・・なんでつけてるんだろう?

 

ウェイバリー:(結婚式を控えているけど、結婚することが)崖から跳ぶみたいで怖いけど。

ニコール:良い/正しい相手なら崖のことは考えない(から問題ない)わ。その人と崖の縁まで行ったら一緒に飛ぶだけだから。(If it's right, you don't think about the cliff, because you're sure when you reach the edge, you'll fly.)

WayHaughtが見つめ合って 特大 #HEARTEYES!!

そしてこの後のピクルス嫌いのレズビアンと(ウェイバリーのデリバリーランチに入ってる)ピクルスは食べるくだり(爆笑)

 

【ウィドーの居場所まで案内・・?(とんでもなく違反)】

ウェイバリー:してくれるの?(Would you do that for me?)

ニコール:あなた(の体)には色々したいわ・・笑。(I'd do a lot of things to you :)

ウェイバリー:えっと、私のため、ね?(FOR, for me.)

ニコール:あっええ、もちろんそれも。(汗)(Yeah, that too.) 

ウェイバリー:ねぇホット保安官って、いつもバニラドーナツの匂いがする。あれ、私の好物なの。(You know, Sheriff Haught, you always smell like vanilla dip donuts. They're my favorite.)

 

かわいすぎるウェイバリーの絶妙な告白・・!!!

何度も見てるうちにどうしても甘いドーナツ食べたくなって、買いに行きました。

訳注:ニコールはバニラドーナツの匂いがするってウェイバリーが伝えてるのは、字幕の様に「私も好物よ」なのではなくて「(その匂いがする)あなたも好き」って告白場面だと思ってます。ニコールが食べてるかどうかは知りません。

 

【ウィドーズのセリフが傑作】

(ボボに封印を解いてもらったおかげでご主人様が再降臨・・?)

ベス:彼がくるのを感じる!(I can feel him! He's coming! )(下ネタ)

メルセデス:また結婚初夜かよ。(God, it's like your wedding night all over again.)

 

エピソード211は、呪文を解くために納屋にいる全クィアキャラ(WayHaughtとジェレミー)が納屋を爆発させても死ななかった(むしろ生きた)描写がLGBTQ+レプリゼンテーションにはとても重要でした。ニコールがシーズン1で防弾チョッキのおかげで生き延びたように、クィアキャラが死ななかったから。もちろんエミリーの番組で不本意に殺されることはありえないに等しいと思いますが、UnkillableGaySquad(殺せないゲイたち)ってタグも見ました。

それと、爆発させる前、ニコールがウェイバリーに告げる「Where you go, I go」は聖書の引用らしく、誓いの意味があるそうです(Podcastで聞いた)。そういえば、ドムのインスタにもあったなぁ。

 

 <213>

【ドク「WayHaught?」】

ジェレミー:ワイノナが赤ん坊に会ってくれと。ウェイバリーたちといる。(You need to go, Wynonna needs you to meet the baby. Way-Haught is taking it to the rendezvous point.)

ドク:WayHaughtって?(WayHaught?)(字幕は「なぜ分かる?」)

(中略)

ジェレミー:早く行くんだ (Get out here, you gorgeous idiot! )

 

ジェレミーにWayHaughtと言わせるエミリーチーム最高か。

ジェレミー、ドクが大好きですよね。デートに誘うタイミングもズレまくってるけど。微笑ましい。

 

 

【娘との対面】

ウェイバリーから渡された娘を抱いて。

ドク: 美しく繊細だな。ブルーに包まれて。(Dainty and delicate in blue.)

 

フェミニストらしく、女の子=ピンクに包まれるのではなく、なおかつブルーで繊細に包まれる描写。(ドクの時代では「ブルーは女の子の色だったが」という場面も確かありました。うろ覚え)愛らしいアリス・ミシェル・ホリディでした。

 

Wynonna Earp Podcast WayHaught S2 インタビュー拙訳

『ワイノナ・アープ(Wynonna Earp)』Podcast:「Tales of the Black Badge

WayHaught Season2 インタビュー回(77回)拙訳

ウェイバリー・アープ役 ドミニク・プロヴォー=チョークリー(Dominique Provost-Chalkley)& ニコール・ホット役 キャサリン・バレル(Katherine Barrell)

ネタバレあり。全体を通して意訳を含みます。)

 

ホスト:ケヴィン・バチェルダーボニ―・フェラー

(日本からは Wynonna Earp | Netflix でシーズン1&2が見られます。) 

 

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-オープニング-

ケヴィン(K):シーズンの合間にもポッドキャストは続けるから、よければ聞いてねー。

ボニー(B):どうかしらね、WayHaughtのインタビューなんて改めて聞きたい人いる?(笑)

K:公開直後から何千回ダウンロードされているけどね?!(笑)

B:みなさんお待ちかねのWayHaught第2弾ですよー。

K:色々と調整してもらってありがとう、ボニ―。

B:ありがとう。まぁ誰かがやらなきゃいけないからね!(笑)
キャストも超多忙のなか、時間を割いてくれているから、彼らにも感謝しなきゃ。

K:その通り。

B:キャットとドミニクのダイナミックなやりとりが好きだから、また話を聞けて嬉しかったわ。

 

-本編-
B:キャサリン・バレルさんとドミニクPCさんです!
キャット(KB)&ドミニク(D):Woohoooo!!

B:また来てくれてありがとう!

KB:こちらこそ!

B:最近は各地を回っているみたいね?DragonCon(アトランタ)で会ったその後はEarperCon(イギリス)に向かって。

KB:そうなの。帰国したばかり。私はね。ドムは残ったけど。

D:私はまだイギリスにいるわ。

KB:どうやってチーズ避けてるの??

D:でしょー。今日、友達と遊んでてチェダーチーズファクトリーに行ったけど。キャットならしんでたわね(笑)

KB:私なら代わりに全部食べちゃうわ。


K:まず聞きたいのは、EarperConUKでもした質問なんだけど、もう少し掘り下げたいことで。番組が始まって17ヵ月でしょう。2人にとって世界が変わったと思うんだけど、これまでの道のりについて聞かせてもらえる?

KB:あー・・ドムからお願い(笑)

D:すごいローラーコースター。こんな風になるとは全く予想していなかった。うーん、「スリリング」が妥当かな、小さな番組がこんなに成長するなんて思っていなかった。スリリングよ。EarperConの最後でも泣いちゃったけど、こんな短期間でこんなに成長したってことを実感したの。達成したことや、キャストや・・私たち全員、このファンダムがファミリーだと感じる。みんなで一緒にこの歴史を作っている感じ。そんな風になるとは思いもしなかった。出演者だけど、ふと客観的になってどれほどのことを築き上げてきたのかと考えると圧倒されるわ。

KB:シーズン1を撮影していたのって今くらいの時期じゃなかった?それで今に至ってる。まだ2週間くらいよ。まじで。あ、2年ね、2週間だって(笑)2年ね。短期間で人生がこれだけ一変した。

D:たっくさんの人に会ったね。EarperConでもあれだけ多くの人が来てくれた。私たちだけじゃなくて、ファンの人生も変わったのよ。彼らを体現する番組、寄り添える番組に出会って。パワフルなことよね。そして、その体験を共有してる。

B:そうね。私が個人的に知り合いのファンに聞いても、みんな『ワイノナ・アープ』が彼らの人生を変えたって話している。番組は彼らにとっての希望。中には家族にカムアウトする勇気をもらった人もいたり、親友に出会ったり、恋人に出会ったり、鬱から抜け出せたり、様々に影響されている。ケヴィンと私も、どれほど人生が変わったかってよく話しているわ。
それで、今シーズンではニコールもウェイバリーもそれぞれ大いに成長したし、山あり谷ありながらWayHaughtとしても大きく前進した。キャット、ニコールは「ウェイバリーはアープ家の人間じゃないかも」と本人に伝えなかった。今シーズンのニコールについて、また、ウェイバリーとの関係についてどう思う?

KB:2人の関係については、TVではあまり見られない同性カップルの描写がしっかりできたことはとても重要で、できて良かったと思うけど、それよりさらに重要なのはカップルとして避けられない描写もあったこと。つまり初めての裏切り(嘘)があったわけだけど、そこからカップルとしての関係が始まると思うの。私はあの展開があってとても良かったと思う。喧嘩して、乗り越えてこそ彼女たちの本質が分かる。多くのファンにとって辛かったし、(裏切られたように感じて)怒った人もいたけど、あの描写はとても大事なことだった。付き合い始めた2人にとっての試練よ。何度も試練を乗り越えて、何度も愛情を確かなものにするの。それでこそ本当の愛だから。それを見せてくれたエミリーたちには感謝している。

D:きれいにまとめてくれたキャット(笑)同意するわ。何度も試練を乗り越える(re-testing)、まさにそれよ。その通り。すばらしい。

B:私も同意。2人とも今シーズンで様変わりしたじゃない?ウェイバリーは出生などのかなりシリアスな問題に直面した。人の変化ってその人をとりまく関係にも影響するでしょう。だからニコールも一緒に成長していくほかない。一緒に立ち向かって、一回り成長したと私は思う。

D:その通りね。ウェイバリーは20台前半で、女性と恋愛関係にあって、人生におけるたっくさんのことを対処している。悪魔に触って大変なことになったり、問題だらけでしょ。ちょっとは大目に見なきゃ。例えば、学校でも、学校生活の中で一緒に色々な事に取り組まなきゃならないけど、どうにかして解決策を見出すでしょ。そして多くを学んで、出てくる。ウェイバリーはまだまだ若いのよ、忘れがちだけど。彼女がすてきなのは、まだ若々しくて、人生において何がしたいか、どうしたいかを良く分かっていることで、しかも彼女がラッキーなのは、仲間として一緒に歩んでくれるワイノナやニコールが側にいてくれることよ。キャットが言うのはそういうことよね。この2人の女性がどうやって一緒にやっていくか。
K:そうそう。キャットがさっき2年間の出来事って言っていたけど、番組の中ではもっと短期間の出来事だよね。WayHaughtはまだカップルになってまだ間もない。キャットが以前、「ニコールが問題に直面したらどう対処するのか見たい」と言っていたけど、それが今シーズンでは見られたよね。WayHaughtが共に成長する過程を見られたのはすばらしかった。この番組の見どころはすごくリアリティがあるところ。よくある「キャラがみんな人生順風満帆」ではない。

KB:その点について言えば、脚本チームが書くこの番組で起きることはすべて非現実的(Unreal)。亡霊、SF、魔法、タイムシフトが起こる非現実的なフィクション。それでいて、人間であること、生きるということ、ファミリーとは、恋に落ちることは何かを伝えていて、それがファンや私たちの人生に影響している。しかもリアルなレベルで。それってすごいことよ。フィクションだからって「これはフィクションだから、ただただ楽しいだけ!」とはなっていない。『ワイノナ・アープ』は現実的なドラマだと感じている。奇妙な環境にいるキャラクターたちはリアルよ。だからこの番組が好き。SFで、それでいてとても地に足が付いていて、現実に経験することが核心にある。

D:その通りよ、キャット。

K:あのエピソード(211「ワイノナがいない世界」)で起こったことはアンリアルだった。パラレル世界、ワイノナがいる世界とは別次元での出来事だった。それでも、あのエピソードの核心にあるのは、別次元であってもWayHaughtは惹かれあう定めだっていうこと。

KB:私もあの描写は大好きよ。みんなそれぞれ意見があるけど、私は、友情でも恋愛でも人生において大きな存在になるって分かる人がいるもの。なぜかは分からない。直感。だからあのエピソードで感じたのは「あら、あなたは他の人とは違うね」ってことよ。

(ドム感激)

B:あと私は残念ながら気付けなかったんだけど、あるファンが気付いていたことがあって。納屋で3人のゲイが世界を救おうとする場面のことね。エミリーのチームがやることは偶然はないから分かると思うけど―

D:あー!「(何とかなるって)信じること(Leap of faith)」ってこと?「これが成功するか分からないけど、とにかく信じてやってみよう」ってことね?

B:メラニーが不在で変な感じがしたけど、「ワイノナがいないとどんな感じだろう?」という世界を脚本チームが試してみたのは大事なことだったし、すごく良かったと思う。

KB:あれは私のお気に入りのエピソード。脚本を読んだ時も気に入ったし、解釈のされ方もすごく好き。メラニーが不在って忘れちゃうのよね。だって全体を通して彼女を取り戻そうとするわけだから。ワイノナの存在感にあふれているし、いかに大事な存在なのかが描かれているでしょ。

K:メラニーが不在のエピソードといえば、WayHaughtの関係への影響だけじゃなく、今シーズン、妊娠のことを各キャラがどう対処したかについてはどう思う?2人とも非常に重要な役割があったでしょう。

D:すごく誇りに思っている。メラニーが本当に誇らしいわ。実際に妊婦であれをこなしたなんて信じられない。本当に勇気づけられる(empowering)ことよね。ここ数週間イギリスにいるけど、「シーズン2はどうだった?」と聞かれて、何度その話を話しても嬉しくて、初めて打ち明けるみたいにワクワクしちゃう。すばらしい反響がたくさん返ってくるの。女友達は特にね。メラニーが経験したことはすばらしいこと。多くの女性はそう感じるはず。女性の力は偉大なのよ。メラニーは間違いなく、必死でTV上で一番重要な物語を作ったと思う。世の女性にとって妊娠は障害ではないって。本当に特別な経験を共有したわ。個人的に、この先何シーズンやっても、どんなに長く続いても、このシーズンが一番好き。それほど、私たちが一丸となって経験したことはすごかった。あの子はワイノナ・アープ・ファミリーのベイビーよ。メラニーからの贈り物だと思う。まさに人間性についての、ファミリーの尊さについてのストーリーを伝えているときに、実際に身重だったのよ!
べらべら喋りすぎたわね、うん、だから、質問への回答としては、ファミリーに関わる全てのシーン、アープ姉妹やお腹の赤ちゃんの全てのシーンには、もう1人いたわけ。しかも、日々成長している。実際にそこに存在しているっていう、そのことがシーンに新たな要素を加えてくれた。現実味を帯びて、よりリアルに見せることができた。それが画面に表れているはず。何よりも大事な存在がいるってことがね。

K:それと、キャットについては、ワイノナにとってニコールが今までより重要な
役割を担っていたよね。

KB:そうね。ニコールとワイノナの関係性は興味深いもので、「競争」・・は間違った表現ではないけれど、ある意味、そんな要素がある。特にシーズン始めにはネドリー(グレッグ・ローソン)とのやりとりで嫉妬するような場面もあったし、ウェイバリーをめぐっては、それこそ彼女たちなりにウェイバリーを想ってそれぞれ張りあうような存在でしょう。ワイノナとニコールの関係はユニークだと思う。2人ともけっこう違うタイプの人間で、人生観も違う。そんな2人が、ワイノナが最後にはニコールを信じてベイビーを預けた。その描写は美しいと思う。彼女たちには暗黙の敬意があって、必ずしも仲良しではないけれど、自分に無いものを相手に見ているような部分があるから、お互いに敬っているんじゃないかな。

B:キャットの言う通りね。ワイノナとニコールの関係性はPussy Willowsでのバーシーンが象徴的だと思うんだけど。聞きあきているでしょうけど、私も2人のシーン、大好きよ。ケヴィンと毎回言っているの。あなたとメラニーのシーンは、まるでマジック。だからWayHaughtシーンと同じくらい、2人が映るともう最高。もちろんアープ姉妹が映るとだいたい泣いてしまうんだけど。(笑)3人で映ったらもっといいかもしれないわね。

KB:あー、確かに、3人での重要なシーンはそこまでなかったかも。
B:こんな感じは?チャーリーズ・エンジェルみたいなのとか。(笑)
(中略)
サプライズといえば、ケヴィン、今シーズンは何度サプライズの話をしたっけ?(笑)2人とも、今シーズンで一番驚いたことは何だった?

KB&D:Oooh. いい質問ねー。

D:エミリーはいつもうまく観客を驚かせるよね。すごいスキルだわ!ワイノナがどうしたですって?そんなことしたら元に戻せなくなる!って(笑)キャットは?

KB:単純に、ニコールが既婚者だったことかな?予想外だったから。他のことと比べると。ほんとに驚いた。あとはサプライズっていうのとはちょっと違うけど、ボボ(マイケル・エクランド)のルーツを知るエピソードね。

D:私もそれ考えてた。

KB:ワイノナの目を通して、それまでの多くの点と点がつながって。今シーズン、なにより気に入ったのはボボなの。今回の彼にはすごく愛着がわいた。あのエピソードはすごくうまく(clever)作られていてすばらしかった。

D:天使の名をウェイバリーと答えるなんてね。シーズン1から練っていたのかな。

KB:そこよね。エミリーはどれだけ見越していたんだろう?確かDragonConパネルで話していたと思うんだけど、エミリーはあの部分が一番不安だったって。ストーリーの核心に触れる部分だから。でもエピソード監督のパオロ(・バーズマン)が情熱を込めて、熟考して撮っていたから、堂々としていられたって。私のお気に入りはシーズン2後半よ。これからどう展開するのか楽しみで仕方ないわ(笑)・・脚本、先にくれるのかな?それとも読み合わせまでないのかな。

D:先にほしい。読み合わせで初見なのいやだもん!

KB:知ってる。知ってる。

K:以前シーズン1の時にWayHaughtインタビューした時は、まだこれからどうなるんだろうねって言っていたけど、ここまできて、ファンもだけど、2人ともわくわくしているんじゃない?世界中にファンができて、世界中でコンベンションをやって、実際にファンと会ってさ。で、番組的に考えて、シーズン3の展開でキャラとしての希望はある?

D:ウェイバリー的には、周りと距離をおくのが大事だと思う。これから成長させるためにもね。ジェレミーのストーリーもあるし、ニコールの過去についても知りたい。今年、ウェイバリーとして色々挑戦させてもらってとても恵まれていたわ。彼女の闇の部分を掘り下げられてすごく嬉しかった。出生についてもっと答えがもらえたらとは思う(笑)。ワイノナがなぜママのことを隠していたかとかは気になるけれど、それよりも長い目で見て、ウェイバリーをもっと掘り下げていければ嬉しい。

KB:去年達成したことは自分を褒めるべきよ、ドム。果敢に挑戦していたし、間違いなく期待に応えたでしょ。以前にも2人でこんな会話をしたけれど。失敗はしていないし、自分を誇っていいと思うよ。

D:嬉しい、どうもありがとう。

K&B:同意。

B:ファンとしては、色んなウェイバリーが見られて宝くじを当てたようなものだったから!

KB:ほんとよね!色んなスキルを見られて楽しかったよね!

D:キャットは何かやってみたいことはない?

KB:えーと・・以前少しだけ話したかもしれないけど、政治的な一面を見たい。オープンリー・レズビアンだからなおさら。多様性の観点でも、権力のある立場(警官)の女性としても掘り下げてみたい。それと、もちろんWayHaughtデートも見たい。邪魔が入らない、いい感じのデートのワンシーン。いい感じの「2人の世界」なシーンがあってほしいのよね。TV的にはそんなに面白い絵じゃないかもしれないけど(笑)

D:いや、ファンはむしろ大歓迎だと思うけど(笑)

B:WayHaughtの人気といえば、私たち、毎週「今週のセリフ」投票をしているんだけど、毎回、天才的なライターチームのおかげで名台詞ばかりで選ぶのが大変なのね。それで、シーズンの最後に「今シーズンのセリフ」を選ぶわけなんだけど、今年はニコールのセリフが選ばれました。「I've never loved anyone the way that I love you.」(ニコール:あなたほど愛した人はいない)でした。お伝えしておこうと思ってねー。

KB:他のカップリングやアープ姉妹のセリフもあるのに嬉しいわ。

B:僅差で「I'd do anything to you..」(ニコール:あなた(ウェイバリー)になら何でもしたいわ・・)に勝ったのよ(笑)

KB:他にはどんなセリフがあるの?

B:「How do you like my mustache now?」(ドク)
「Did smashing all the demon eggs make you wet?」(ジェレミー
「Well, baby, that's everybody's thing.」(ニコール)
「Frankly, Lucado, the situation is balls.」(キレたウェイバリー)
「I remember every second I was with you.」(ウェイバリー)
「You're so pretty and I like you so much.」(酔っ払いニコール)
「What's my angels name? - Waverly.」(ボボ/ワイノナ)
「She'd open the door for you no matter what time.」ロジータ
「What am I? - That's easy. You are extraordinary.」(WayHaught)

K:以前にも話したけれど、この番組は本当にユーモアと感情的共鳴(emotional resonance)なバランスがすばらしいよね。1つの感情だけじゃない。

KB:そうね。笑いと涙。物理的には真逆のようだけど実は似た感情なのよね。『ワイノナ・アープ』は感情のテンポが速い。

D:あるパネルでエミリーから誰からみんなで泣いてしまったことがあったけど(多分コミコン)、それこそ『ワイノナ・アープ』だと思う。感情的に泣かせにくると思ったら大爆笑が待っている。パネルでもメルにハグされて泣いていたらエミリーが笑わせるっていう。

B:今シーズンのWayHaughtと2人の演技には死ぬほど泣かされたし、それに、しっかりキャラを体現してくれてありがとう。この30分、話を聞かせてくれたことにもありがとう。感謝しきれないわ。

 

終わり

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